第2回 / 全5回
前回は、体重より先に見てほしいサインのお話をしました。今日はその続きで、じゃあ何から手をつけるといいのか、という順番のお話です。約3分。
今まで何度かがんばってみたけれど、続かなかった。そういう方に、たくさんお会いしてきました。そして皆さん、そろって「自分は続かない人間なんです」とおっしゃるんです。
でも、お話をうかがっていくと、原因はほとんど同じところにあります。意志ではありません。もっと単純な理由です。
やろうと決めた日のことを、思い出してみてください。朝ごはんをちゃんと食べて、間食をやめて、運動をはじめて、寝る時間も早くして。ぜんぶ、いっぺんに変えようとしていませんでしたか。
四つも五つも同時に変えると、どれかが崩れた時点で、全部が崩れます。そして「またダメだった」と感じてしまう。続かなかったのではなくて、続けられない量を持ったんです。
もうひとつ、大事なことがあります。体を整えるには、順番があるんです。
家を建てるときに、屋根から作る人はいませんよね。土台があって、柱が立って、そのあとに屋根がのります。体も同じで、土台ができていないところに良いものをのせても、うまくのってくれません。
地味だと思われたかもしれません。でもこの3つは、何を食べるかを考えるより、ずっと手前にあるものです。
体は「足りていない」と感じると、守りに入るからです。食事を抜く時間が長かったり、眠りが浅い日が続いたりすると、体は省エネの状態になることがあります。そうなると、良いものを食べても、それを使うほうにまわりません。
材料をそろえる前に、受け取る側の準備をする。そういう順番だと思っていただけたらうれしいです。
逆に、よくお聞きするのがこの3つです。いきなり主食を減らす。サプリメントから入る。運動の量を増やす。
どれも悪いことではありません。ただ、土台ができていないうちにこれをやると、しんどいわりに変化が出ないことがあります。そして「こんなにがんばったのに」となってしまう。順番が逆になっているだけで、努力が足りないわけではないんです。
おすすめしたいのは、変えるのはひとつだけ、という進め方です。ひとつ決めて、2週間つづけてみる。それが当たり前になってから、次のひとつへ。
遅いように感じるかもしれません。でも、いっぺんに5つ変えて3日でやめるより、ひとつを2週間つづけたほうが、半年後の景色は確実に変わります。
さきほどの土台の3つ、食事の回数、水分、眠りの中から選んでみてください。選び方はかんたんで、いちばん自信がないものからで大丈夫です。
一週間を思い返して、いちばんあやしいところ。そこが今のあなたの土台の弱いところです。
土台の3つは、どなたにも共通しています。でも、そこから先の順番は、人によってちがいます。同じように疲れやすい方でも、先に手をつけたほうがいいところは、それぞれ別なんです。そこはまた、あとの回でお話ししますね。
ここでお話ししているのは、栄養と生活習慣についての一般的な内容です。病気の診断・治療にあたるものではありません。つらい症状が続くときは、医療機関にご相談ください。